「このままじゃケイトリンが再来日出来ないぞ」
一緒に店に行っている岡崎が南野に言う。
「どうして?」
何も分からない南野に
『店での売上が少なく、ポイントが足りないから
店がリクエストをすることに難色を示している』
との理由を説明し始めた。
『それは大変だ!』
と時間のあるときには殆どマニラガーデンに通い
なんとかリクエストを貰うことが出来たと言う報告を受けたのだが・・・
今から考えるとどうしてあの時、岡崎がそんなことを言ったのか分からない。
フィリピンへは岡崎の彼女が先に帰る。
そのさよならパーティーの日に岡崎は
『店が終わってからデートをしたいから、自分がタクシーの明け番に
やっている菓子の配送の仕事を代わってくれないか?』と頼み込んできた。
そう言う事情なら仕方がない。
「あぁ、いいよ」と快諾し、2人はさよならパーティーへ行く準備を始める。
ケイトリンはその日23歳になるのだ。
南野はケイトリンの誕生日のプレゼントを用意して岡崎と合流する。
岡崎は知り合いの生花店で普通に買えば2万円ぐらいする花束を
原価で2束売ってもらい、ひとつを南野に渡してくれた。
店は色とりどりの風船などで飾られ
帰国するフィリピーなは普段よりもキレイにドレスアップをしている
そんな光景を眺めながら
「ハイ、誕生日おめでとう」
とケイトリンに花束とプレゼントを渡す。
「もし、これがケイトリンのさよならパーティーだったら
俺はどうなっちゃうんだろう?」
等と考えている。
パーティーとは言うものの普段と変わらない時間を過ごして店を出る。
「じゃ、俺は走って来るから」
と岡崎に言い、2つ隣の市にある菓子の製造工場へと向かう。
「今頃2人で楽しくやってるんだろうなぁ・・・」
と考えながら信号待ちをしながらLARKを吸っていると・・・
「キョーヘ~~!! デートナノ♪ イイデショ~♪」
ふと横を見ると岡崎の彼女が窓から身を乗り出して手を激しく振っている。
「やかましぃ!! オマエなんかさっさとフィリピンでもドコにでもとっとと帰れ!!
こっちは仕事だぜ・・・ まったく」
誕生日だと言うケイトリンと一緒に食事でもして来たかった南野は
イライラしながらインテグラを発進させる。
「アリガトネ~! バイバイ~!」
と叫んだ岡崎の彼女を乗せた日産のセドリックは
直進する南野のインテグラと離れるようにして右折して行った。
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