「南野が名刺を作ってくれって言うフィリピーナのお店、連れて行ってくれない?」
患者搬送をしている事務所で印刷部門を担当している
加藤滋雄が声をかけて来た。
「いいですよ。ご一緒しましょう」
とステージドアに連れて行ったことで
南野と一緒にフィリピンパブに行く飲み仲間が1人増えた。
時間があれば岡崎、冴羽、そして加藤と一緒に店に繰り出して遊ぶのだが・・・
1ヶ月ちょっとでケイトリンがマニラガーデンに帰って来た。
相変わらず昼間のデート、そして店に会いに行くことが続く中
フィリピンパブに通うようになってから2回目の誕生日を迎えた。
マニラガーデンに行くと店からはシャンパンのボトルがプレゼントされた。
そして長袖のポロシャツにコートがケイトリンからのプレゼントであった。
「こんな誕生日もいいなぁ・・・」
と思いながら楽しい時間を過ごすと・・・
その翌月にはクリスマスがやって来るのであった。
12月に入り、16・7才の頃にやっていたパチンコ屋に岡崎と共に久しぶりに入る
すると・・・ CR大工の源さんで13連荘!!
今ではすっかりなくなってしまった等価交換と言うこともあり
ケイトリン用にブランドモノの財布と12万円をゲットする。
その後も新機種のCRルパン三世でも連荘することは続いていて
かなり楽しい6ヶ月をケイトリンと過ごすことが出来
仲間と他のフィリピンクラブへ遊びに行く日々が続いていた。
そして、2回目のケイトリンの帰国・・・
「キョウヘイ サヨナラノヒ ドウハンスル。 ワタシ アゲルヨ」
ケイトリンはそう言ってニッコリ笑ったが・・・
「悪いけどその日は早く帰れない。店には来るけど
他の客から同伴の申し込みがあるんだろうから
その時間は他のお客さんと同伴してくれよ」
と言い放った事によってケンカ状態に突入し
そのままの状態でサヨナラパーティーの当日を迎えた。
「ふん、サヨナラなんか大嫌いだ」
なんとか仕事を終え、タクシーで店に向かいながらそう考える。
店に入り飾られている風船を見ても虚しく感じられる。
テーブルに案内されると、南野がキープしているブランデーのボトルを持って
フィリピンパブのスタッフがやって来た。
水割りを作って貰って飲んでいると
着飾ったケイトリンがテーブルにやって来て・・・
「キョウヘイ! ナンデ オサケ ノンデル?!
アコノ サヨナラ ソンナニ ウレシイカ!!!」
と怒鳴る。
「そうだ。ケイトリンが楽しみにしていた帰国だからな。その祝いだ」
「バカ!! アコガ カエッタラ Paru-paro(浮気)スルカ??!!」
「今まですることもさせないで良く言うよ・・・
だから他の店に行ったってparu-paro(浮気)じゃない」
「ダカラ サイゴニ ワタシ アゲルッテ ユッタ ディバ(でしょう)!!」
「今までの礼のつもりでか? 冗談じゃない。
ま、ケンカするまでは楽しかった。じゃ、気をつけて帰れよ」
とスタッフにチェックすることを告げる
「忙しいんだろ。見送らなくていい」
ケイトリンにそう言ってから店のドアへ向かって歩いて店を出ると
今まで味わったことのない虚しさが胸の中を過ぎる
「フィリピンパブでケンカしてたんじゃつまらねぇな・・・」
とポケットの中に手を突っ込みながら歩き
流しのタクシーを拾って自宅へと戻った。
「マガンダなフィリピーナとタガログ語のプライベート・レッスン」日本語がペラペラの素敵なフィリピン女性と、国際結婚できるお見合いライブチャット!